LIFULL HOME’Sが2026年6月16日〜17日に実施した
住宅購入予定者へのアンケート調査が公開されました。
ライフルNEWS
調査対象は、5年以内に住宅購入を予定し、
住宅ローンの利用を考えている全国25〜49歳の男女881人。
インターネットで実施された調査です。
調査結果を見ると、興味深い傾向が見えてきます。
・住宅購入には慎重になった人が増えている
・それでも購入を見送る予定の人は少ない
・金利が上昇しても、変動金利を選ぶ人が過半数
・住宅ローンの返済に不安を感じている人が95.1%
一見すると矛盾しているように思えます。
「金利は上がる。」
「住宅価格も高い。」
「住宅ローンの返済も不安。」
それでも、多くの人は住宅購入を諦めていません。
実は今回の調査では、もう一歩踏み込んだデータも公表されています。
金利が今より1.0%上昇すると、約6割の人が住宅購入に慎重になると答えているのです。
いわゆる「金利上昇1.0%の壁」です。
現在の相場感でいうと、変動金利はおよそ1.2%前後、
35年固定金利はおよそ4.0%前後。
ここからさらに変動なら2.7%程度、固定なら5.5%程度まで上がると、
市場全体が大きく冷え込む可能性があるという見立てが示されています。
つまり、多くの人は「今の金利がずっと続く」とは思っていません。
ある程度の上昇は織り込みつつ、
それでも「まだ許容できる範囲」と判断して
購入に踏み切っているということです。
私は、この調査を見て
「買うのも不安だけど、買わないのも不安」
という心理が表れているように感じました。
今、住宅購入を検討している人の中には、
「今買わなければ、今ギリギリ買えているエリアも
数年後には手が届かなくなるのではないか。」
そんな不安を抱えている人も多いのでしょう。
興味深いのは、その「今買いたい」理由の中身です。
今回の調査で最も多かったのは
「住宅ローン控除が変わらないうちに買いたい」で39.6%。
一方、「金利が上がる前に買いたい」という回答は、
前回調査の42.7%から35.1%へと7.6ポイント減少しています。
金利上昇そのものへの焦りよりも、
「制度が変わる前に」という理由の方が、
じわじわと強くなってきているとも読み取れます。
実際、この数年で住宅価格は大きく上昇しました。
家賃も上昇傾向にあり、
「賃貸に住み続けること」そのものに不安を感じる人も増えています。
だからこそ、「不安だから買わない」のではなく、
「不安はあるけれど購入する」という選択をしているのかもしれません。
福岡でも同じような傾向を感じます。
高騰したマンションを購入するために、
変動金利を選び、ペアローンを利用し、50年ローンを組むケースも珍しくなくなりました。
購入できる価格帯を広げるための工夫ではありますが、
5年後の生活ですら予測が難しい時代です。
50年先まで住宅ローンを払い続けることに不安を覚えるのは、
ごく自然なことだと思います。
だからこそ、焦って住宅を購入する必要はありません。
福岡のマンション市場は、
すべてのエリアが同じように価格上昇を続けるわけではありません。
近年の中央区のプレミアムマンションは、
実需だけでなく、資産保全や買い増しといった目的で購入するケースも増えているように感じます。
一方で、大野城市や春日市など、
実需が中心となるエリアでは、価格は比較的落ち着いて推移する可能性もあります。
賃貸市場についても同じです。
実需エリアであれば、都心部のような急激な家賃上昇が続くとは限りません。
もちろん、将来の価格を正確に予測することはできません。
しかし、「今買わないと一生買えなくなる」と焦って判断する必要もないでしょう。
住宅購入で一番大切なのは、焦らないことです。
金利や住宅価格のニュースは気になります。
しかし、本当に大切なのは、
「今が一番安いか」ではなく、
「その住まいが、自分たちの暮らしや将来設計に合っているか」です。
ニュースに振り回されるのではなく、
正しい情報を集め、自分たちのペースで納得できる住まいを選ぶこと。
それが、後悔しない住宅購入につながるのではないでしょうか。