ザ・リッツ・カールトン福岡(福岡・天神)

福岡市の中心、天神・大名エリアに、九州で初めてとなるザ・リッツ・カールトンがあります。今回は、福岡に暮らしながら非日常を味わう、という切り口でこのホテルをご紹介します。

福岡に暮らしながら、非日常へ

地下鉄空港線・天神駅から徒歩5分。福岡空港、博多駅、博多港のいずれからも車や公共交通機関で15分以内という立地です。東京から訪れる場合も、空港からの近さは大きな魅力になります。

一方で、福岡に暮らす方にとってのこのホテルの価値は、少し違うところにあります。移動の疲れがないまま、非日常の空間に切り替えられることです。旅先へ向かう数時間を必要とせず、自宅から車や地下鉄で数十分。それだけで、いつもと違う頭の状態に入れます。誕生日や記念日はもちろん、何でもない週末に「気軽な贅沢」として選べる距離感です。(お値段は気軽ではありませんが。。。)

博多織から着想した、都市の隠れ家

ザ・リッツ・カールトン福岡は2023年6月、天神ビッグバンの一環として旧大名小学校跡地に建つ「福岡大名ガーデンシティ」タワー内に開業しました。18階のロビーから24階までを占め、全室50㎡以上。デザインは博多織や籃胎漆器、久留米絣といった福岡の伝統工芸からインスピレーションを得ており、無垢材を基調にした落ち着いたインテリアでまとめられています。客室や上層階からは、博多湾や大濠公園、福岡の街並みを望むことができます。

最上階には専用のクラブラウンジがあり、宿泊者専用の食事プランを付けることで、チェックインからチェックアウトまでラウンジを自由に使えます。屋内プールとフィットネス、スパも備え、館内だけで滞在が完結する設えになっています。

BARから見た博多湾方面の夜景

編集長が見たザ・リッツ・カールトン福岡

今回はクラブラウンジアクセス付きのプランで宿泊しました。チェックインからしてロビーではなくラウンジで行われ、その場でアフタヌーンティーが振る舞われます。これが想像以上にボリュームがあり、すべて上品な味わいで、最初の一皿から満たされてしまいました。

クラブラウンジで提供される数々の食事の中の一部です。

夕方には軽食という位置づけの「オードブル」が用意されていますが、実際には十分すぎるほどの量と質で、外に食事に出る必要を感じませんでした。今回の滞在では、結局一度もホテルの外に出ませんでした。

もっとも印象に残ったのは、プールから見た景色です(クラブラウンジアクセス付きの宿泊特典として1日1回2時間まで無料でプールを利用可能)。おもに博多湾の海方面を見渡せる眺めで、プールサイドのチェアも清潔で寝転ぶのに心地よく、時間を忘れて過ごせました。

正直に言うと、ラウンジからの眺望は座って福岡市内を見渡せる感じではありませんでした。また、部屋にワークデスクもなく、仕事を持ち込みたい場合は、その点だけ留意が必要です。

クラブラウンジ
クラブラウンジ眺望
クラブラウンジ

外に出ず、ホテルの中だけで完結する贅沢を味わいたい方に薦めたい滞在です。逆に、観光や街歩きを楽しみたい方にとっては、クラブラウンジのボリュームがかえって時間を奪ってしまうかもしれません。福岡に暮らす方にこそ向いている、お勧めしたい贅沢だと感じました。

おわりに

福岡に暮らしながら、移動の疲れなく非日常へ切り替えられる。そんな贅沢の形も、この街にはあります。前回ご紹介した佐賀・武雄温泉の竹林亭が「少し足を運んでこそ辿り着く静けさ」だとすれば、今回のザ・リッツ・カールトン福岡は「日常の延長線上にある非日常」です。同じ「心地よさ」でも、その質はまったく異なります。

住まいという観点で見ても、これは示唆的です。福岡に暮らすということは、こうした都市型ラグジュアリーホテルを特別な旅先としてではなく、生活圏の一部として使いこなせる、ということでもあります。天神という街の中心に、これだけの質の空間が根を下ろしていること自体が、この街の成熟度を物語っているのかもしれません。

次にどんな空間を訪ねるにしても、「福岡から」という距離の近さが、いつも選択肢の広さに変わっている。そのことを、あらためて実感した滞在でした。

宿泊した部屋の入口
洗面・バス
くつろげる空間、仕事机は無い
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!